if(塾)はメタバース × AIを活用した未来型プログラミング教室です。体験授業随時受け付け中!

ビジネスプラン

事業名

if(塾)

if()

if()というのはどのプログラミング言語でも使用する基本構文である。
()には条件を入れ、その条件に一致する時にのみ後に続く命令を実行させる。
「もし、この塾に通ったら 何かが変わる」そんな期待感を感じてもらいたく、if(塾)とした。

事業紹介動画

趣旨・目的

2020年の新学習指導要領では「情報」科目が高校の必須科目になるとともに、2025年より大学入試共通テストに「情報」科目が追加され、より一層のプログラム思考力が重要視されるが、教育の現場では「プログラミング教育」自体の体系化が進んでおらず、学校の画一的な教育環境では期待されるような効果を得るのは難しい。
実際に、秋田県においてもICTの普及が遅れており、政府による小中学校へのICTディバイスが配布されているが、その利用率は他県に比べ、著しく低い。このため、プログラミングスクールの役割は今後ますます重要になり、需要の拡大も見込まれる。
また、秋田県の不登校児数は過去最大にまで増加しており、そうしたサポートは都市部に比べ、細分化されておらず、当事者に合った支援を提供出来ているとは言い難い状況である。
私はプログラミング教室の最大手である(株)LITALICOで、発達障害を含む様々な子どもとの関わり、人材の育成、コンテンツ開発の経験を積んできた。また大学、大学院では心 理学やカウンセリングを学んだ。更にはICTの開発にも取り組み、ゲームやWeb、3Dなど 幅広いジャンルで開発もし、スキルを積み重ねた。こうした経歴を生かし、以下三点を本事業の目的とする。

  • 安心感と楽しさ、意欲を同時に得られるプログラミングスクールを運営し、 新しいICT教育モデルを秋田県から発信し、秋田県のICT水準を引き上げること
  • 大手教室では生徒にできない一人一人に寄り添った独自のカリキュラムを開発することで、秋田県で子ども達に障がいや特性に関係なく、個性や強みを生かした成長ができる場所を創ること
  • ICTによって生きる術を身につけ、世界に通用する人材を秋田県から輩出すること

事業内容

本事業は、「マインクラフト」をメタバース化し、AIを活用したプログラミング教室である。「マインクラフト」は世界で一番売れたゲーム、「マインクラフト」の世界であるだけで、子どもたちにとっては安心感があり、子どもたちのモチベーションを上げるために採用した。
また、発売されているゲームとしてはかなり珍しく、改造・配布が認められており、独自の改造を施し、機能を追加することができる。そこを活用し、if(塾)のマインクラフトの世界は様々な機能が追加されており、生徒はゲームという一見遊びに見えるところからスタートし、情報処理技術の基礎や応用を早い時期に楽しみながら学ぶことができる。

事業を始めた背景

if(塾)立ち上げのきっかけは、秋田に移住してから講師として教えている高校の生徒たちとの出会いである。

秋田に移住する前も、500人を超える不登校や発達障害の小中高生に、学習やコミュニケーションやプログラミング、そして好きなことを突き詰め、表現することを教えてきた。そうしたことが成果(IQ20向上、有名大学進学、起業、国家資格最年少取得etc)を出すようになり、生徒たちはそれぞれが独自の体験で、好きなことをやらせ、その活動の中で自身の苦手さと向き合い、好きなことをやり続けるために苦手さと向き合い、乗り越えていくことこそが正解であると思うようになった。不登校や発達障害の子にとってコミュニケーションは大きな弊害となりやすい。しかし、ITを通した自己表現は言語に留まらず、無限に近い表現方法を取り入れることができる。そして、言葉には出来なかった伝えたい思いを形にすることができる。そして、今まで言葉では表現出来なかったものを表現する手段を身につけた時、子どもたちは爆発的な成長をする。

ここまでは、確信を持って思っていたが、もっと踏み込めるのではないか?そう思っていた時の、生徒たちとの出会いであった。
生徒たちには好きなことをやってもらいたいという思いがあるので、授業で何をやりたいのか尋ねたところ、

「お金を稼ぎたい」

という答えが返ってきた。その時に、もしかしたら自分でお金を稼ぐくらいに何かに取り組むという目標設定は僕の目指している教育と通じる部分があるかもしれないと思い、まずは自分たちが通う学校をクライアントにして、学校に働きかけ、報酬を得ることを目標にした。
生徒たちに学校のホームページの解析方法を教えると、セキュリティとして弱い部分、情報が明確に伝わっていない部分を洗い出し、提案書を作成し始めた。校長とのアポを取り、直接プレゼンし、ホームページ改修案件を30万円で受託した。
その後も学校に出入りしているパン屋さんや学校が入っている商業施設からも受託した。今では実際に企業とのミーティングやクリエイターとのやりとりにも参加し、事業を運営している。

こうした活動をしている彼らではあるが、元々はというと発達障害があり、コミュニケーションに苦労していたり、不登校であったりする。しかし、起業や案件を通してITスキル獲得、コミュニケーションや自信の向上、進路希望の拡大、成長につながり、それをもっと多くの子どもたちに届けたいと思うようになった。if(塾)を通して、早い段階から、ICT機器に触れる機会を設け、実際の案件からビジネスマインドを身につけ、案件に取り組むことで、秋田の企業のICTを活性化し、地域に貢献しながらも自身の価値を知ってもらいたい。

また、実際に彼らは満足な教育を受けているとは言い難い。秋田県は都市部に比べ、支援が細分化されていない。

発達障害の子への支援

と言ってもその対応は子どもによって全く異なる。


・行動が激しく、他の子どもに手が出たり、暴言を吐いたりする子ども
・全体的に知的水準がゆっくりめで学習の獲得に密なコミュニケーションが必要なタイプの子ども


どちらも発達障害だが、この2タイプの特性の子を同じクラスで隣同士の席に配置するとどうなるのか。
自分たちはそういうところにいたと彼らは言い、そんな思いを自分たちより下の世代にはさせたくないという思いから、中学生だった自分が通いたくなる塾を目指している。

メタバースワールド

ロビー機能

各種ログイン、if(塾)の説明

ゲーム機能

  • アスレチック
  • 鬼ごっこ
  • FPS
  • RPG

学習サポート機能

ワールド内にはゲームで使われている機能の作り方を解説しているキャラクターが点在している。ゲームをやってみて、作りたいものがあったら、作り方を教えてくれるキャラクターを探し出して、実際にプログラミングを行う。

その他メタバースを使う利点

  • 顔や声を出すかどうかを選択できる
  • 距離や場所を気にせずに参加できる

授業

メタクエスト

生徒たちがメタバース内で自由に探索し、遊びながら学べる環境を提供する。彼らが興味を持った仕掛けやデザインについて、ゲーム内キャラクターと対話しながら学び、自分たちのワールドを作り上げる。創造力と問題解決能力が育まれる授業である。二ヶ月に一回開講予定である。

メタレクチャー

特定のテーマに沿った知識を深めるために、専門の講師が講義を行う。生徒たちは最新のテクノロジーやトレンドについて学び、将来のキャリアにつながる知識を身につけることができる。双方向の参加型講義で、積極的な学習姿勢を養う。二ヶ月に一回開講予定である。

メタラボ

生徒が自分のアイデアを形にするためのサポートを受けられる。彼らが持つ創造的なアイデアを実現するために、専門の講師が個別にアドバイスを提供する。この授業は生徒の自主性を重視し、彼らが独自のプロジェクトを推進する過程で必要なスキルを身につけることを目指す。月に三回開講予定である。

※6月から開講予定なので、カレンダーを6月に進めてください。

授業以外

if(チャレンジ)

if(塾)では通塾生に積極的に案件を割り振り、実際に報酬を支払うことがある。自分が得意なことが誰かの役に立つことを早い段階から知ってもらいたいためである。まだ自信が無いならif(塾)の中のお仕事を、少し自信がついてきたら段々と難しい仕事や実際にお客様に対しての仕事もしてもらい、自信を身につけさせる。

生成AIの活用AIの活用

生徒達の成長管理

生徒たちの情報、今までの活動記録をAIに学習させ、今何をやるのが良いか、今後何をやっていくと目的が達成されるのかをAIによるデータ解析で瞬時に提案させる。

開発サポート

開発に役立つ知識やスキル、それぞれに合わせた提案方法やサポート方法を学習させ、自分に合ったAIをそれぞれにつけ、開発を常にサポートする。

オフラインイベント

月に一度オフラインでイベントを開催予定です。イベントはeスポーツの大会や電車を貸切ったり、ビジネスコンテストを開催したり、if(塾)ならではのイベントを予定している。オンラインだけでなく、リアルでも繋がりを持ち、中々外に出にくい子やコミュニケーションが苦手な子も社会と繋がるきっかけとなるようなイベントを目指す。

実施場所・エリア

if(塾)はオンラインとオフラインのハイブリッド形式をとる。基本的に授業はオンラインにて行われ、秋田の子どもたちを対象とする。秋田市大町の商業施設「サンパティオ」や、県内外にて定期的にオフラインイベントも開催する。このようなハイブリッドな形式をとることで、地元秋田県の生徒たちにより多くの社会参加の機会を提供し、教育の質とアクセシビリティを向上させる。

顧客像

if(塾)は秋田市を中心とし、主に小学生~高校生を対象としたメタバース×リアルワールドの未来型プログラミング教室である。
小中高生がほぼ全員が対象となるが、特に不登校、発達障害等で居場所感に悩んでいる子については、特別な居場所感や安心感を得られるし、好きなことが明確に決まっていて、更にそれを掘り下げたい子についても最適である。また、今夢中になれる何かを見つけていなくても、何かを見つけたいと思っているような子にも通ってほしい。

ターゲットのペルソナ

ペルソナ1:高田 光太郎(小学校5年生、男性)


父親:地元の有名なレストランのシェフ、年収600万円
母親:部分的に働いているパートタイム保育士、年収200万円
性格:責任感が強く、規律に厳しい
趣味:レゴで作ること、読書、散歩
嗜好:サッカーゲーム、お寿司、猫
学力:算数が得意、英語に興味がある
人間関係:言動や、行動でトラブルあり。
特性:詳細を理解し、分析することが好きで、論理的思考が得意

ペルソナ2:佐藤 美咲(中学校1年生、女性)

父親:ICT企業のマネージャー、年収800万円
母親:在宅でフリーランスのデザイナー、年収300万円
性格:好奇心旺盛、創造性豊か
趣味:アートと絵を描くこと、ダンス
嗜好:キャラクター物のステーショナリー、お菓子作り、漫画
学力:美術と理科が得意、英語に興味がある
人間関係:複数の女子グループに属する
特性:美しいデザインと新しいアイデアを思いつくことが得意

ペルソナ3:山口 大地(小学校4年生、男性)

父親:自動車ディーラーの店長、年収500万円
母親:主婦
性格:静かで内省的、自己主張が苦手
趣味:パズル、図書館で読書、科学実験
嗜好:自然と動物、スペーステーマの本、プラネタリウム
学力:理科が得意、英語に苦手意識
人間関係:学校には友達がいない、不登校
特性:独自の視点で物事を見ることが得意で、自然科学に興味がある

ペルソナ4:田中 陽菜(中学校2年生、女性)

父親:大学の教員、年収700万円
母親:看護師、年収400万円
性格:積極的、社交的、友達思い
趣味:音楽(バイオリン)、ダンス
嗜好:ファッション、映画、スポーツ
学力:国語が得意、数学に興味がある
人間関係:学校の中心的存在で、友達が多い
特性:コミュニケーション能力が高く、リーダーシップがある

ペルソナ5:鈴木 一翔(小学校6年生、男性)

父親:銀行員、年収600万円
母親:家庭教師として働く、年収250万円
性格:冷静、理論的、熱中しやすい
趣味:チェス、パソコンゲーム、読書
嗜好:パソコンやガジェット、SF小説、パズルゲーム
学力:数学が得意、英語に興味がある
人間関係:友人は少ないが、ネットで一緒にゲームをする友人がいる
特性:論理的思考が得意で、物事を深く掘り下げることが好き

顧客ニーズ

生徒のニーズ

  • 最新の技術を学びたい(メタバース、プログラミング、AIなど)
  • 興味を引くコンテンツやアクティビティ(マインクラフトの改造版など)
  • 不登校や発達障害に対応した環境
  • 自分のペースで学べる柔軟なカリキュラム
  • 地元企業の課題解決を通じた実務経験
  • 友達と交流できる場所(オンライン、オフラインどちらでも)

親のニーズ

  • 子どもの学力向上(秋田県の高い学力を維持)
  • 不登校や発達障害のサポート体制
  • 安心して預けられる教育環境
  • 子どもの将来に役立つスキルの習得
  • 定期的な成長報告やフィードバック
  • 地元企業との連携による実践的な学び

案件委託企業のニーズ

  • ICTを活用した地域課題の解決
  • 地元の若者の育成と地域活性化
  • 実践的なソリューションの提供
  • 長期的なパートナーシップの構築
  • プロジェクトの遂行
  • 社会貢献とCSR活動の一環としての連携

競合、類似事業

SOZOW株式会社

オンラインを駆使して子どもが楽しさを感じながら学ぶコンテンツを提供している。
マインクラフトのコンテンツもあるが、内容は初歩的である。
スクール創設事業や他コンテンツを用意しているが、一つのことを深めるというよりは、色々なことに触れるというところを重視している。

プロクラ

大手EISUグループが運営。
マインクラフトを使ってプログラミングを学ぶ講座があるが、プログラミングでできることのバリエーションが少ない。

今までの活動と今後の活動予定

令和5年度秋田県若者チャレンジ採択

令和5年度秋田県の若者チャレンジに採択。
得た補助金はPC、配信、eスポーツ機材や、サーバー運営のためのスキル研修に使用。こちらの様子はABS「news every」にて取り上げて頂いた。

令和5年度タイガー&エンジェル採択

令和5年度タイガー&エンジェルに採択。
現在、審査員各企業様から案件受託をする話し合いを進めている。

メタバーススマートビレッジ計画

現在、なるテックソリューションと東成瀬村スマートビレッジプロジェクトを進めている。
理想の村を村民の子どもたちと共に考え、メタバースでで作成した村の実現を現実でも目指す。
メタバースを創ること自体をプロジェクト化し、それに必要なスキルを全てコンテンツ化していく。
村を創ることを目的とした全く新しい形のプログラミングスクールを創出し、if(塾)の県南エリア展開の主軸とする。

マネーリテラシー教育の強化

生徒たちにビジネスをさせるには、マネーリテラシーのことは深く知っておく必要があると考えている。
10月に特別講師としてレオス・キャピタルワークス株式会社の藤野英人氏をお招きし、マネーリテラシーの講演、生徒たち中心のアイディアコンテストを開催することが決定している。

今後の予定

県内新規向けイベント

月に一度のマーケット定期出店(ALVEみんなのマーケット)する。

県内通塾生向けイベント

県内各所、企業、電車を借り、ゲーム大会、マインクラフト等のイベントを実施する。

県外向けイベント

県外からも通塾生を得るため、月一程度で東北エリアから展開する。

事業の先駆性、困難度


メタバースとリアルワールドの繋がりを相互に駆使する点

教室の運営は基本的にはオンラインでのプログラミング教室運営を行いつつ、月に1回対面でのイベントを開催する。オンラインでの授業を充実させるため に、マインクラフトのワールド内にもif(塾)が作られている。このワールドはメタバースの機能を有していて、他生徒とマインクラフト内で作られたゲームをプレイしたり、そのゲームの作り方を閲覧することができる。
オンラインでのコミュニケーションツールとしてdiscordを用いる。オンラインとリアルイベントのハイブリッドにすることによって、参加のハードルを下げ、不登校の子供たちにとっての安全な居場所としての機能を果たす。 一般的なプログラミング教室との差別化を図るため、独自の教材やカリキュラムの開発を進める必要があり、その開発には情報が不足しており、アップデートには多大な労力と時間がかかることが予想される。また生徒のモチベーションの維持の為に、常に新しい刺激を与え続ける必要がある。また、オンラインとオフライン、両方のアプローチを取り入れることで、それぞれの運営に関わる課題やコストが発生する。

AIを用いた成長の促進や振り返り、開発支援を導入する点

成長の管理については、個々の学習者の学習進行度や理解度をより精密に把握し、個別に最適な学習プランを提供する。具体的には年齢、学年、興味、趣味、学業成績などの基本情報、学習時間、学習内容、進行度、テストの成績、学習に使用するツールや資料、生徒自身の学習に対する感想や反応、指導者やクラスメートからのフィードバック、興味 や関心を示す職種や業界、将来の夢や目標などをデータベースに登録し、AIに解析させながら学習を進ませる。生徒一人一人に特化したAIを専属でつけ、適性のある仕事や将来の夢に向けて今やるべきことをエビデンスに基づいて提案する。また、一対一で相談するような場合にも、オンラインでの相談の発言を自動で文字に起こさせ、要約させ、保存させるというスマートカウンセリングを実施する。

開発支援については生徒たちが開発しやすいようにカスタマイズしたAIアプリをそれぞれに活用する。AIによる自習環境を提供し、AIのカスタマイズ方法も授業では取り扱う。AIをより身近に感じてもらい、自身でもAIを使えるようになるスキル習得を実現する。

AIの活用には充分なデータがないと、有用な洞察や予測を行うことが難しい。また、デー タが偏っている場合、不正確な予測やバイアスが発生するため、それに対し、専門的知識・技術を要する。生徒のデータを収集・分析する際には、データの取り扱い に関する厳格なプライバシー規定とセキュリティ対策が求められる。また、近年急 成長した技術であるため、適切な使い方が難しく、効果を実証しにくいため、専門的な修練が必要である。

自分の得意を活かしてお金を稼ぐ経験ができる点

自分の得意なことでお金を稼いで自分に自信を持ってほしい。仕事を介することでより、実践的なプログラミングスキルを学ぶことができる。さらに、案件に対しても自分の得意分野を生かして取り組むことができる。自分の得意を生かしてホームページ作成やグラフィックデザイン、動画編集などの活動も積極的に行っていき、実際に報酬を得る。、品質確認は責任者が行い、依頼主と十分なコミュニケーションを取る。納期は余裕をもち、学業への影響を考慮する。契約は企業・保護者・生徒でそれぞれ結ぶ。業務はできる限り、細分化して負担を減らして参加できる人材を増やすように工夫する。

業務委託契約書

事業の公益性、本県への貢献度

秋田県におけるICT教育の推進

秋田県でもICT技術の普及と教育の重要性が認識されているが、専門的な教育機関やプ ログラムがまだ十分に整備されていない。if(塾)は、小学生から高校生までの幅広い年齢層に対して、プログラミングを含むICTスキル、人生に必要なコミュニケーション能力を身につける機会を提供する。秋田県の生徒たちは、全国的に見ても高い学力を持っている。この高い学力は、新しい分野であるプログラミングを学ぶ上で大きな強みとなる。

子どもたちのための安心できる居場所の確保

秋田県には発達障がいのグレーゾーンや不登校の子に合わせた選択肢が少なく、if(塾) は児童・生徒が安心して学べる場として、if(塾)は大きな役割を果たす。マインクラフトを通じた授業は、生徒たちにとって身近で楽しみながら学ぶことができ、不登校の児童・生徒にも敷居が低い。また、オンラインやオフラインなど参加形式も自身の状態に合わせられることが一層敷居を下げる。過疎化が進む秋田県においては、学校や塾へ通うための距離が遠く、教育機会 が限られているという問題がある。if(塾)は、地元から離れることなく、自宅で高品質な教育 を受けることが可能である。

地域のデジタル化推進による活性化

高度化・複雑化する社会情勢の中で、子供たちには今後ICT技術やプログラミングスキルの理解が不可欠となる。子供たちがICTスキルを習得することで、その技術が家庭や地 域社会に広がり、県全体のデジタルリテラシーの向上に寄与する。またICTが活性化すると地域に仕事が生まれ、県外へのアピールに繋がり、多くの人を秋田県に呼び込むことに繋がる。

事業実施の実現性

育成スキル

様々な特性を持つ生徒をそれぞれに合わせて育成するスキル、生徒を講師として育成するスキルが必要である。こちらに関して前職LITALICOでは研修を担当していたため、ノウハウがある。代表者が臨床心理士の資格を有していて、発達に特性のある子に対して専門性を有している。

プログラミングスキル

特にマインクラフトの教材に使う言語(Java等)の知識と実践的な経験が必要であ る。マインクラフトのオンラインサーバーを管理するためのスキルも必要である。これには、サーバーのセットアップ、維持、セキュリティ管理などが含まれる。オンラインで教育を行うためのスキルも必要となる。これには、オンラインの授業管理、生徒のサポート、オンラインコミュニケーションの方法などが含まれる。既に教材を作成したり、サーバーを運営しており、自身もそのスキルを有しているので要件を満たしている。

AIカスタマイズスキル

AIを適切に活用するための、データの分析、活用スキルも必要である。これについては既にAIを活用しており、日々 の授業の中にも取り入れられて、生徒たち自身もAIを活用して、画像や書類を作成しているため、十分スキルを有している。既にChatGPTを他アプリに組み込むなど実装済みである。

教材・資材

マインクラフト以外のプログラミング教材は過去に作成した物を有効活用し、 マインクラフトの教材については、現在既に作成を始めている。また、数社に渡る教材開発の経験から、体系化されたコンテンツを作成することが可能である。また、前職である LITALICOと提携して教材を円滑に用意することができる。
PCやインターネット環境、マインクラフトのライセンス、マインクラフトサーバー、Discord、 Zoom、Googleによるデータ管理など各種ツールを用意しており、既に業務で活用している。

成果を上げるための工夫

地域社会との連携によるエコシステム形成

地域の企業や自治体と協力して、実務スキル習得と地域課題解決を進める。サンパティオとの取り組みで、ホームページ制作の対価としてイベント場所を確保した。さらに、地元クリエイターと連携し、ロゴ作成コンテストやif(塾)の広報資料も作成して頂いた。

LITALICOとの連携

LITALICOとは同社が実施している10000人規模の作品発表会にて私は審査員を務めており、一緒にイベント等を実施しやすい。また、教材開発にも密接に関わっており、教材を 共に開発していくことも可能である。

秋田クラーク高等学院のネットワーク活用

同校は日本で一番校舎数が多い高校で全国に55校ある。このネットワークを活用し、プ ログラミング教育のカリキュラムを体系化し、全国の高校で教材として使用し、広めていく。

マーケティングツールの有効活用

ポスティングやSNSでの発信、youtubeチャンネルの運営、地元メディアの活用など広告 手段もオンラインとオフラインを活用し、PRする。特にyoutubeチャンネルではYoutuberを目 指す生徒を運営させ、多くの子供たちの成長の様子や取り組み、ゲーム配信などを行い、 多角的な面からの成長の様子を発信する。

自立性・発展性

if(塾)は当該補助金と自己資金で立ち上げが可能である。 金額は月額11,000円(税込)に設定し、累積の合計売上が経費である8,560,000円を超える14ヶ月目以降黒字化となる。算出根拠として、一般的なプログラミングスクールの料金とアンケート結果を参考に算出した。地域課題解決事業売上は一定額の200,000円で推移し、二年目 は40,0000円、三年目は60,0000円と段階的に増やして管理していく。オンライン塾は毎月1 割ほど増加していくことが予測される。

費用の妥当性

初期開発費(ホームページ作成、サーバー開発、AI開発) 一般的な相場に該当する機能分を追加し、算出した。
教育コンテンツ開発費 コンスタントに開発をするために毎月110,000円をかける必要がある。コンテンツの拡充が急がれる一年目に集中して作成し、二年目以降は毎月決まった量を増やすが、量を減らして調整する。
講師人件費 講師は一人あたり55,000円に設定しており、一年目は二人、二年目は三人というように 徐々に増やしていく。

一番夢中に取り組んだ仕事やプロジェクトについて教えてください。自己の世界観、スキル、その
理由等について具体的にお願いします。(可能な範囲で、過去3年以内の経験や何かを立ち上げた経
験がありましたら記載をお願いします。)

現在取り組んでいるif(塾)が今までの仕事で一番楽しいです。教育という仕事をしていて、初めて生徒と仕事がしたいという感覚になりました。生徒たちと事業を立ち上げ、事業の中に生徒たちの価値観が取り入れられていく。正直なところeスポーツとかはやる前は小馬鹿にしていた部分もあったのですが、生徒に理想のゲーム環境のPCを作ってもらい、取り組んでみたところ、本当に楽しいです。そして、生徒たちの才能を目の当たりに感じました。また、実際に塾を開こうとなった時も自分たちで何をやるべきか考えてきて、授業の前日にはアジェンダが送られてくるという状況です。この事業は彼らの成長を目指している事業でもあるのですが、彼らが間違っていないことを示すためにも、堂々と世の中への認知度を上げ、利益を出していきたいです。

そこから気づいたあなたの大事にしている価値観について教えてください。(大事にしているこ
と、ありたい姿・姿勢など)

僕は今までカウンセリングや教育、エンジニアリング、コンサルティングなど人をサポートする仕事を多くしてきました。経営というのは自分自身で切り拓いていく作業だとは思うのですが、僕はどうやら人のサポートをする方が得意なようです。元々僕はエンジニアではありませんが、自閉症の生徒とはプログラミングができないとコミュニケーションが取れなかったので会得しました。困っている人がいると、結構なことができるようだなと思っています。この事業は生徒の成長と事業の成長が結びついていて、僕は生徒の成長に注力すると、事業が伸びる仕組みになっていると思います。

生徒にはif(塾)の経営のことで困って、それを乗り越え、
僕は生徒の困りごとをカウンセリングやシステムやコンサルティングで解決し、事業を拡大させる

という理想的な構図が実はできているんだなと思い、自分の役割を再認識できました。ありがとうございます。

これまでの経験を通してどんな社会(またはどんな秋田県)をつくっていきたいか。その理由、
きっかけとなった経験、それを実現するためにとった行動などについても具体的に教えてください。

古さと新しさが共存する社会にしていきたいです。
僕は、2019年に秋田県に移住してきました。
移住と同時に独立もし、知り合いがいない中で、色々な場所に出向き、人と出会いました。
どこに行っても食べ物もお酒も美味しい。温泉も沢山ある。水も美味しい。
僕は仕事が場所を選ばないので、道の駅でおにぎりを買って、自然を眺めながら仕事をすることもしょっちゅうです。
「道の駅に売っている地元のおばあちゃんが作ったおにぎり、これをブランディングして、全国に売り出そう!SNSでバズらせよう!」というわけではありませんが、「秋田県に来ると、のんびりおにぎり頬張りながら自然の中でプログラミングができるよ」というメッセージはもっと全国に伝わって良いと思います。古さを残したまま新しい使い方を提案していく必要があると思っています。
あと、僕は移住してから東北6県全部に行き、各地の名物の売り出し方などを見ていますが、他県に比べ、秋田県には一体感を持って名物を売り出そう!街を盛り上げようという気持ちが薄いように感じます。きりたんぽも比内地鶏も日本酒も本物は簡単には手に入りません。稲庭うどんは日本三大うどんですが、讃岐、水沢はそれぞれうどんの街があるのに稲庭うどんの街はありません。同業同士の仲があまり良くなく、分断されている印象があります。顧客の母数が少ない中で顧客を取り合う構造になっていて、結局は互いの首を絞め合っている状況だと思います。そうした分断された地域、業種、年代全てを結びつけることができるのがICTだと思っています。
それぞれの観光地にそれぞれ行きやすくする、名物を取り扱う店がもっと増える、文化を世界中に発信するなど、新しく改革するというよりは、まず今あるものを全て繋げ、興味を持ってもらえるようにICTを駆使して、若い世代の秋田の文化の活かし方を目の当たりにしたいです。